日独シンポジウムに参加して

 9月27・28日、ベルリン日独センター主催のシンポジウム「地方分権の可能性とリスクー日独比較研究」が早稲田大学で開催され、私は二日目のパネラーとして参加しました。
 日本もドイツも中央政府から地方政府に様々な権限を移譲することで、市民に対するサービスを向上することが目指されています。しかし、新しい課題は、財務上のニーズを高めるものでもあり、ここにジレンマがあります。つまり政治レベルでの自立度が増すにもかかわらず、予算面に関しては中央政府に依存し続けるからです。これは、日本においてもドイツにおいても同様にみられる現象ですが、解決方法は、日本とドイツでは異なります。このシンポジウムは、日独における地方分権化の現状を把握し、地方政治と地方政治文化が有する問題解決能力に対する行政面における地方分権化の影響をそれぞれ紹介し討議する。というものです。
 私は、ネットが地域と生活者の視点で問題解決のために運動してきた食の安全や環境・子ども・議会改革等の取り組みを紹介し、地域と自治体レベルでの先駆的な取り組みが分権改革を導いたこと。税財源の移譲など多くの課題はあるが、何が分権改革を導いたかを忘れず、その流れを止めてはならない。また、ネットの運動は、ドイツの緑の党に学びながら、議員の任期制など「職業化」に対して一石を投じる運動であった。ことなど発言。同時通訳のシンポジウムは初体験、限られた時間で適切な発言であっただろうかと反省することも多かったのですが、ドイツの研究者にとってネットの活動への関心は高く、多くの質問が寄せられました。

<大きな声ではいえませんが>
 丁度9月議会中で、27日に私は一般質問を終えたばかり、本会議場では野次の応酬やら行政マンとの戦い等で良くも悪くも議会中の議員は闘争的になっています。どっぷりその中に身をおいていたため、このようなアカデミックな研究者の集まりにでは異質。何が異質かというと、マイクを持つと鼻息荒く発言しているのです。同時通訳の方、風圧で耳が痛かったようでごめんなさい。