2005年度第一回定例会 大西ゆき子一般質問と答弁 その1

<地球温暖化対策> 

3月3日、東京都議会での大西ゆき子・一般質問と都の答弁を5回に分けてお知らせします。

<Q1>
 地球温暖化防止に向けて、先進国に二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガス削減を義務付ける京都議定書が2月16日発効されました。国連の統計では東京圏は、3400万人が住む世界一の大都市圏で、2位のメキシコシテイー圏を大きく引き離しています。巨大都市東京の一人当たりのCO2排出量は、公共交通の発達した運輸部門では低く、「世界のモデル」となっています。しかし、家庭や企業では排出量が急増しており、この部門でも「東京モデル」を世界に示すことが東京の課題と考えます。その視点で17年度予算を見ると、開発に関する予算はほぼ1兆円であるのに対し、環境局予算は270億円未満です。単純に比較することはできないことは承知しておりますが、持続可能な環境優先の都政への転換が迫られていることを考えると、非常にバランスを欠いた予算といわざるを得ません。多摩地域に残された湧水や緑地を保全するとともに、新たな緑の創出にも取り組んでCO2を吸収し、自然エネルギー利用を高め、中水道や光触媒を利用してビル壁面を常に湿った状態にすることも進めるべきです。これらの対策はヒートアイランド対策とも通じます。さらに都市再生の規制緩和にあたっては街区全体でのCO2排出削減を条件とするなど、様々な方策を組み合わせ、CO2削減を図ることが必要です。知事は教育・環境重視の都政を目指すと明言されています。現在進めている都市再生においても、京都議定書発効を契機に、地球環境保全型都市再生に転換し、開発と環境の調和を図るべきと考えますが、見解を伺います。

<知事答弁>
・東京はカナダ一国に匹敵する経済規模を融資、大量のエネルギーを消費する大都都市。
・都市活動に伴うエネルギー利用の効率化の視点から、三環状道路の整備などにより、エネルギー効率の高い問い構造への転換を図ってきた。
・今回の条例改正による「建築物環境計画書」制度の強化などにより、再生可能エネルギーの活用やCO2抑制の取組を進めていく。
・今後とも、持続可能な都市を目指して、環境に配慮した都市づくりを推進。

<Q2>
 また環境への配慮が企業イメージを高める時代です。温暖化対策計画書作成にあたっては、積極的に取り組んでいる企業を参考にすることは、追随する企業にとって良い計画書作りに繋がり、さらなる削減への動機付けになります。また大規模事業者の一つとして都庁がプレゼンテーションに参加すれば、民間企業への模範となります。温暖化対策に積極的な企業の取り組みを広く紹介するためにプレゼンテーションを一般公開で行なうべきと考えますが、いかがでしょうか。

<環境局長>
・事業者の取組を推進するためには、具体的な省エネ対策等を広く紹介していくことが有効。
・都は、地球温暖化対策計画書の策定に当たり、事業者に対して削減対策メニューを提示するとともに、対策の事例集を提供。
・関係事業者団体等と協議して、事例の発表会等を開催。