国立市の学校給食審議会に出席していた、ネット市議会議員の阿部さんから「給食用のびん牛乳が来年から紙パックに変わる」との情報を得ました。
国立市は国分寺市とともに、森永乳業多摩工場生産の200ccびん牛乳を供給されていますが、来年2月から森永乳業の多摩工場が改修工事に入り、改修後は、給食牛乳の基準200ccの製造ラインをなくし、180ccのみのラインとなるため、必然的に森永は、給食用牛乳の基準外となります。従って、森永から提供されていた地域、多摩では、小金井市、東大和市、東村山市、国分寺市、国立市、小平市の5万3000本は森永以外の他社から提供されることになります。供給能力、配送経路を考慮し協議中ですが、現在一社(紙パック形態)しか名乗りをあげていないため、紙パックへ変わらざるを得ない状況です。
牛乳の選定は、農林水産省の「学校給食用牛乳供給対策要綱」によって制約があるため、各自治体で決定できません。農水省から酪農振興事業の一環として、需要の大きい給食用牛乳一本あたり10銭の補助がでています。(200cc基準の牛乳のみ)一本あたりの提供価格は、38円48銭、年間1億5000万本にたいする補助となっています。このような一連の動きの背景には、採算がとれないため、給食から撤退する状況にあり、びんから紙パックへの移行も採算ペースとの兼ね合いとみられます。
びん牛乳は、ごみを出さないという点で、紙パックよりすぐれており、容器リサイクル上、その価値が見直されているところです。これまで、生産業者がびんを回収し、残乳処理も産業廃棄物として処理していましたが、紙パックになれば、学校で残乳廃棄(一般廃棄物として、下水に流す)生産業者の回収は免除されます。自治体のごみ問題、財政にも大きな問題です。
今回の課題として、地域自治体や学校の学校給食への選択権・決定権の範囲が限られているため、地産地消を含め、安全でおいしい食材の選定、食べることを楽しめる環境づくりなどがまだ不十分だということです。200cc牛乳にこだわらなくとも、180ccの牛乳でも学校給食会の補助対象にすればいいではないか。カルシウム摂取量が足りなければ、足りない分を、牛乳外のもので補う工夫をするとかで、180ccのびん牛乳提供も可能なはずです。
これを機会に牛乳給食について再考し今後の対策を考えようと緊急集会を計画しました。