なぜ後回し?多摩の生活道路

所属する建設住宅委員会から

 車中心の道路建設は問題ですが、自転車道や歩道は、早急に整備したいものです。特に多摩地域では、農道が整備されないまま現在に至っており、生活道路の整備が急がれます。なぜ多摩の道路整備がすすまないのか、2002年度から2004年度の臨海部広域幹線道路の整備費と比較してみます(表)。市区の幹線道路整備費は毎年10%の減額が義務付けられ、一方、臨海部広域幹線道路整備費は、上限の制限もなく増額されています。バブル時に計画された臨海開発事業は、事業の収益で整備を行うことを前提としており、起債せず、「開発者負担」で行います。いわば「特急券」を与えられ、他の事業より優先されてすすめられています。しかしバブルが崩壊し臨海開発は事実上破綻した今、「特急券」の権利をなくしたといえます。臨時開発の抜本的な見直しなくして都の財政再建はありません。特に広域幹線道路の整備事業計画は、縮小や一部凍結を決断すべきです。多摩地域にとっては、臨海開発は遠い問題に捉えられがちですが、道路整備費全体の予算が減額せざるをえないのも、臨海開発の重いツケが影響していることを忘れてはなりません。