12月議会一般質問№4

アメリカ産輸入牛肉に対する都の見解は

輸入が停止されていたアメリカ産牛肉について、食品安全委員会の答申を受けて、国はこの12日に正式に輸入再開を決定するという報道がありました。しかし食品安全委員会の委員ですら疑問を抱いている結論の出し方や、アメリカにおける牛の飼育方法を考えると、消費者の不安は少しも解消されないどころか増すばかりです。特に飼料の不透明さや、危険部位の除去の不徹底などは、日本の厳しい対策とはかけ離れたものです。さらに20ヶ月齢以下としている条件を早くも30ヶ月齢に緩和したいというアメリカの本音も聞こえてくる中で、東京都は「食品安全条例」を持つ自治体として、都民の食の安全を確保するために、アメリカ産輸入牛肉に対しても責任を持って対応すべきと、都の見解を聞きました。

●国の食品安全委員会は「20ヶ月齢以下の牛であること」および「特定部位を適切に除去すること」等の前提が遵守されれば、国産牛肉とのリスクの差は非常に小さいと、答申する見込み、輸入再開については、国の判断である、との回答。

また、都においては国産牛の全頭検査を堅持すべきと考えますが見解は、との問いには、

●厚生労働省令の改正により、’05年8月1日から、20ヶ月齢以下の牛は、BSE検査の対象から除外しているが、都は、都民や事業者の不安解消のため、国産牛の全頭検査を引き続き実施しているとの回答でした。

消費者の75%はアメリカ産牛肉を食べたくないという世論調査の結果もあるなかで、
消費者の選ぶ権利を保障するために、現地の対策の監視状況などの情報公開の徹底や、現在は義務化されていない加工食品や外食産業などにおいても原産国表示の義務付けを国に求めていくべきです。
過日、知事は東京大マラソンに向けて、ニューヨークシティマラソンを視察していますが、アメリカ産牛肉の輸入再開に際しても、大消費地東京のトップリーダーとして、消費者の不安に応えるために、アメリカ牛の実態を視察するべきではないかと発言しました。
その後、アメリカ産牛肉の輸入再開が決定され、外食産業などでの使用が報じられていますが、私たちは、今後も食の安全とチェック体制についてきびしい目を持ち続けたいと思います。