今話題の「新銀行東京」

3月議会一般質問より

都議会は2月20日より開催しています。2月28日に都議会生活者ネットワークでは、新銀行東京に関して一般質問をしました。以下、質問と知事答弁を報告します。

Q1
新銀行東京は、知事の2期目の公約として、「無担保融資で中小企業を救う」ことを目標に、トップダウンですすめられてきました。生活者ネットワークは、「中小企業支援は制度融資などの拡充で行なうべきであり、銀行経営は公の役割ではない」と設立そのものに反対してきました。事業内容の詳細が示されないまま、予算案の中に1000億円の出資を入れ込んで一括審議とするなどの乱暴な提案で開業にこぎつけたものの、3年足らずで936億円の累積損失となり、知事は「発案は私でその責任はあるが、金融の専門家ではない。経営者に責任がある」と責任を転嫁する発言を繰り返しています。
知事は、旧経営陣の「経営責任」について、どこまで明らかにしていくか、刑事告発を含めた法的責任まで問うていくのかどうか、見解を伺います。

A(知事答弁)
・ 新銀行東京は、中小企業を支える銀行として独自の役割を果たしてきたが、旧経営陣の常識では考えられない経営の結果、厳しい経営状態に陥っている。
・ 新銀行東京の経営がどうしてここまで悪化したかについては、速やかにその原因が究明されなければならない。
・ 現在、新銀行東京において、経営不振をまねいた原因究明のため、詳細な調査が進められており、その結果は発表していく。
・ 都としては、本調査の結果や、新銀行東京の今後の対応を踏まえ、必要な措置を講じていく。

知事はこの間、融資を受けた中小企業に対する責任があることを繰り返していますが、1000億円プラス400億円の出資金の元である納税者への責任についての認識が薄いことは遺憾です。本来ならば、福祉や教育、子どもの未来のために投資されるべき貴重な財源が、この3年間で1日1億円の割合で無駄に消えていったことになります。その責任を重く受け止めるべきです。

今回の提案の最終的決断において、この問題の責任を明確にせずして、税金を払う都民への都議会の責任を果たすことはできません。解明のためには関係者への聴取を議会の権限において行う必要があります。
 都議会生活者ネットワークを代表して、都議会の皆さま方に、都議会の総意において、地方自治法上の、百条委員会の設置を提案致したいということを申し述べておきます。